【単純化と適正な値決めで高収益を狙えるビジネスモデルに】経営コラム Vol.9

【単純化と適正な値決めで高収益を狙えるビジネスモデルに】経営コラム Vol.9

①『より単純な経営』を心掛けてください。
②『より高収益を目指す経営』を心掛けてください。
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① うまく行っている会社の経営は総じて単純です。

○ 単純とは、ビジネスモデルが単純であると言う意味です。
ビジネスモデルが単純であれば、商品開発・営業・業務、すべてのオペレーションも単純になります。
単純なオペレーションは、低コストで高品質を確立しやすく、高収益を実現できます。

複雑なオペレーションで高品質を維持するには、高コスト体質になりがちです。
事業がうまく行くのか、行かないのかの違いは、ビジネスモデルそのものの出来映えに起因します。
ビジネスモデルの無駄を削いで、より単純に作り直せないのか、再考してみてはいかがでしょうか?

○ 単純とは、商品・サービスの幅・種類が少ないと言う意味です。
少ない商品・サービスに対しては、集中して開発・作り込みが出来ます。
現存の商品・サービスの中から不要なものを削いで、より少ない品種に集中できないのかを再考してみてはいかがでしょうか?

○ 単純とは、対象マーケットが絞り込まれていると言う意味です。
絞り込んだマーケットに対しては、集中して広告・営業を行えます。対象のマーケットの中で、見込みの薄いそれを止めて、有望なマーケットのみに集中できないのかを再考してみてはいかがでしょうか?

◆ 単純化を目指す経営判断は容易ではありません。

○ 売上を伸ばしたい時には、総じて商品・サービスの幅・種類を広げてしまいます。もっと売りたいから、もっと色々なものを作る、これは真逆です。もっと売りたければ、もっと絞り込む、これが正解です。

○ 売上を伸ばしたい時には、総じて対象マーケットを広げてしまいます。もっと売りたいから、もっと色々な販路で売る、これは真逆です。もっと売りたければ、もっと絞り込む、これが正解です。

◆ 単純な経営を行うためには、捨てる覚悟が必要です。

○ やらないことを決めましょう。自分の時間を確認しましょう。今まで使ってきた30%の時間を捨てましょう。そして、その30%を、残りの70%の内の重要な事に割り振りましょう。集中できます。

○ 不要な商品・サービスを捨てましょう。

○ 不要な販路を捨てましょう。

容易ではありませんが、理屈ではこれが正解です。
現実を勘案して、経営判断を行ってください。

◆ 経営不振の最大の原因は、分散です。

少ない経営資源を分散して経営する愚を犯してはいけません。
出来るだけ絞って、出来れば一点に集中投資する覚悟が必要です。

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② うまく行っている会社は、当初から高収益を目指す経営を行っています。

◆ 経営の結果は下記の三つしかありません。

Ⅰ 繁盛高収益
Ⅱ 繁盛貧乏
Ⅲ 閑散貧乏

です。

○ 売れない時は赤字(閑散貧乏)、ある程度売れたら収支トントン、たくさん売れたら高収益(繁盛高収益)、この価格設定が正常な姿です。

○ 利益よりも売上を優先してしまい、結果として、売れても儲からない値決め(繁盛貧乏)をしてしまう愚は避けましょう。売れたら儲かる価格を維持しながら、その価格で売れる品質に仕上げましょう。

○ 高収益を目指すには、まず値決めが重要です。たくさん売れたら、高収益になる価格設定をお願いします。

◆ 値決めは経営の要諦です。

安売りの愚を犯してはいけません。安売りは極めて難解な経営手法です。
安売りではなく、適正な価格をまず決めて、その価格が通る商品やサービスを開発し、販路を探す、この考え方を汲んでください。

単純化と適正な値決めで、高収益を狙えるビジネスモデルに仕上げてください。

※ 当該コンテンツは、当事務所が正会員として所属する一般社団法人銀行融資プランナー協会のコンテンツを配信しております。
(一般社団法人銀行融資プランナー協会 代表理事 田中英司)

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